人気ブログランキング | 話題のタグを見る

バせドウ病歴 10

入院も2度目になると不安は少なくなる。

1度目の入院で知り合った4人が一緒にお見舞いに来てくれた。

埼玉や千葉と、いくら近いとはいえ

わざわざ病院まで足を運んでくれるなんて・・・

この病気にならなければ一生会う事もなかったはずの人達との出会いに

心から感謝した。

私が諦めず治療できたのは

精神的、経済的にも支えてくれた家族のおかげ

そして、ずっと励まし続けてくれた友達の存在がなければ

きっと途中で東京に通うのを辞めていただろう。


放射線治療で通院している時は

わざわざ仕事を休んで東京まで励ましに来てくれた。

初めての入院では、病室を明るくと

大きな花束を送ってくれた。

そのたびに、「遠く離れた場所にいても私は寂しくない」

そう思えた。


点滴が終わって夕食までの間

暇になると窓辺にイスを運び窓から外の景色を眺めた。

東京の街中の風景は

道を歩く人を眺めるだけでも飽きない。

同じように暇を持て余した患者が窓辺に横一列に並んで外を眺める姿は

まるで電線に並んで留まっているスズメのようだ。

「コツ コツ コツ」とハイヒールの靴の音が聞こえ

入口の方を振り向いた。

つづく



名前
URL
削除用パスワード
by ugumaru55 | 2015-12-25 18:55 | バセドー眼症 | Comments(0)

うぐとの日々。


by ugumaru55